【多肉植物の土選び】初心者でも失敗しない!育てやすい土の作り方とは?

【多肉植物の土選び】初心者でも失敗しない!育てやすい土の作り方とは?

この記事では、多肉植物の理想的な土選びについて詳しく解説します。多肉植物初心者でも失敗しない土の作り方や選び方を簡単に理解できるように説明します。さらに、具体的な育て方のテクニックも紹介します。この記事を読めば、あなたの多肉植物もすくすくと成長すること間違いなしです。


1.はじめに

皆さま、こんにちは。今回は、育てやすさと見た目の華やかさから人気の多肉植物について、特に「土」選びに焦点を当てて詳しく解説します。

多肉植物はその名の通り、肉厚な葉を特徴とし、比較的手間をかけずに育てることが可能な観葉植物です。しかし、その育てやすさを最大限に引き出すためには、「土」選びが非常に重要となります。

初めて多肉植物を育てる方でも失敗しないよう、多肉植物に最適な土の特性や選び方、さらには自家製の土の作り方まで、幅広くご紹介していきます。これから多肉植物を育てようと考えている方、既に育て始めたけれどもう少し詳しく知りたいという方も、ぜひ最後までご覧ください。


2.多肉植物とは?

多肉植物とは、その名の通り肉厚な葉や茎を持つ植物群のことを指します。これらは乾燥に強く、少ない水分でも生存できる特性を持っています。


(1)多肉植物の特徴

多肉植物は、その名の通り肉厚な葉や茎を持つ植物群のことを指します。その独特な形状と、乾燥に強い耐性が特徴となり、日本でも愛好家が多いです。

多肉植物の特徴

説明

肉厚な葉や茎

多肉植物の最も目立つ特徴で、これにより水分をたくさん蓄えることが可能です。

乾燥耐性

長期間水をやらなくても生き延びることができ、これは肉厚な部分に貯蔵した水分によるものです。

多様な形状

丸い形から星形、花のような形まで、多肉植物には様々な形状が存在します。

以上のように、多肉植物はその特性から手間をかけずに楽しむことができるため、忙しい現代人にとって最適な家庭用観賞植物といえるでしょう。しかし、その一方で土壌選びなどの基本的な知識は必要です。


(2)多肉植物の種類とその特性

多肉植物はその種類も多く、それぞれ異なる特性を持っています。以下に代表的な種類と特性を紹介します。

1.【エケベリア】 常緑性で、葉が丸みを帯びる美しい形状が特徴です。日光を好み、耐寒性があるため地域を問わず育てることが可能です。(5度以下になる場合は注意が必要)

2.【セダム】 様々な形状、色があり多様性が魅力的な種類です。比較的育てやすい品種が多く、初心者にもおすすめです。

3.【アエオニウム】 耐寒性、耐暑性共に少し弱いため、温度管理に注意が必要な品種ですが、大きく育つ種類や分頭する種類も多いため、楽しみ方が色々あります。

これらの特性を理解し、その種類に適した土選びや管理を行うことが多肉植物の育成成功の鍵となります。

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エケベリア 'チボリ'

 


3.多肉植物の土選びの基礎知識

多肉植物を育てる際、大切な要素の一つが土選びです。では、なぜ特別な土が必要なのでしょうか?

多肉植物は、自然環境下では乾燥地帯や砂地で生息していることが多いため、水はけがよく、栄養を適度に保持できる土が必要です。通常の園芸用土では、排水性が悪く腐根の原因となります。

水はけの良い土


(1)何故特別な土が必要なのか?

多肉植物は、その名の通り肉厚な葉に水分を蓄え、乾燥に強い植物です。しかし、その反面水はけが良くないと根腐れを起こしやすいため、特別な土が必要となります。

一般的な植物

多肉植物

水分を必要とする

乾燥を好む

水はけの悪い土でも生育可能

水はけのよい土でないと根腐れを引き起こす


通常の植木鉢用の培養土は、水分を保持する性質があります。これは一般的な植物にとっては良い環境ですが、多肉植物にとっては過剰な水分が蓄積され、根腐れを招く原因となります。したがって、多肉植物には水はけが良く、同時に根がしっかり伸びる空間を提供できる土が求められます。


(2)多肉植物に適した土の特性

多肉植物に適した土は、主に「排水性」「通気性」「保水性」の3つの要素を兼ね備えています。

まず、【排水性】です。多肉植物は根腐れを起こしやすいため、水はけの良い土が必要です。適度な水分を保つことで、根腐れを予防します。

次に、【通気性】。多肉植物の根は酸素を必要とするため、空気を含むことができる土が理想的です。通気性を保つことで、健康な根系を維持し、植物の成長を促します。

最後に、【保水性】。多肉植物は乾燥に強いものの、ある程度の水分は必要です。保水性のある土を選ぶと、水やりの間隔を長くでき、植物のストレスを軽減します。

以上の3つがバランスよく配合された土が、多肉植物に適していると言えます。


(3)市販の多肉植物用土とその特徴

市販の多肉植物用土は、初心者にとって非常に手軽な選択肢となります。特に、多肉植物専用に配合されている土は、通気性や排水性に優れており、多肉植物の育成に最適です。一般的な家庭用の園芸土と比べて、比較的砂が多く含まれており、水はけが良いのが特徴です。

以下に、市販の多肉植物用土の一部を紹介します。

1.「多肉植物の土」:成分バランスが良く、初めて多肉植物を育てる方でも安心して使用できます。

2.「サボテン用土」:多肉植物でも使用可能ですが、特にサボテンの成長に適しています。

ただし、市販の土を使う場合でも、各種多肉植物の特性を理解し、それに合わせた水やりや日当たりを考慮することが大切です。また、植物の成長に合わせて、時々手作りの土を混ぜてみると良いでしょう。

100円ショップで見つけた多肉専用の土


4.自分で多肉植物の土を作る方法

多肉植物の土を自作することは、植物の健康的な成長を促す上で非常に有効です。


(1)必要な材料

多肉植物の土を自作するためには、以下の様な用土を使用すると良いでしょう。

  1. 赤玉土:多肉植物の育成に適した土壌で、水はけと通気性に優れています。

  2. 鹿沼土:通気性、保水性がともに高く、有機質をほぼ含んでいないため、菌や虫が発生しづらく、多肉植物の育成に向いています。

  3. 軽石:多孔質で通気性に優れているため、他の用土と混合することで通気性、排水性が高まります。

  4. バーミキュライト:鉱物を原料とし、多層構造でできているため適度な水分や肥料を保ち、排水性もある、バランスがとれた用土です。

  5. パーライト:鉱物の一種であり、保水性と排水性を高める役割を果たしま
    す。

  6. ピートモス: 吸水性、保水性があり、高繊維質で多孔性なため通気性もよく、植物の根に十分な酸素を供給します。

  7. くん炭:多孔質で水はけや通気性がよく、排水性、保水性が向上します。また、害虫予防効果もあります。

各材料は園芸店やホームセンターで容易に手に入れることができます。また、多肉植物の種類やその育て方により、必要な材料や配合比率が変わることもあるため、自身の育てている多肉植物の特性を理解することが重要です。

赤玉土
鹿沼土
軽石


(2)土の配合

多肉植物の土作りは、多肉植物の種類や育成環境に合わせて作ることが大切です。一般的な配合としては、赤玉土と鹿沼土、軽石をベースに混ぜ合わせます。

セダムなどの肥料分を好む多肉植物や大きく育てたい多肉植物を植える場合は、園芸用土(培養土)を上記の基本の配合に混ぜ合わせたり、緩効性肥料を混ぜることで、より植物にあった配合土を作ることができます。

土の配合の割合については、十人十色。
育成環境に合わせて、保水性を良くしたり、排水性を高めたり、または肥料分を追加して最適な配合割合を見つけることが多肉植物を育成する楽しみの一つです。

 

(3)配合土のメリットとデメリット

「自分で多肉植物の土を作る」、オリジナル配合土にはメリットとデメリットがあります。

【メリット】

  1. コストパフォーマンス:市販品よりも安価に作れます。また、大量に必要な場合も自分で調節できるため経済的です。

  2. 自由度:使用する素材を自分で選べるため、植物の状態や好みに合わせてカスタマイズすることが可能です。

【デメリット】

  1. 手間:自分で材料を集め、混ぜる手間が必要になります。また、素材選びに失敗すると植物が育たない可能性があります。

  2. 知識:素材の性質や、それらをどの比率で混ぜるべきかなど、専門的な知識が必要となります。

以上を踏まえ、自分で作るか市販品を使うかは、時間や知識、コストなどを考慮して選びましょう。


5.多肉植物の鉢選びと植え替え方法

(1)多肉植物に適した鉢の特徴

多肉植物に最適な鉢とは、通気性が良く水はけの良い素材でできているものです。特に陶器やテラコッタ製の鉢は、その特性から多肉植物の育成に適しています。

また、鉢の大きさも重要なポイントとなります。多肉植物は根が浅く広がる傾向があるため、底深さよりも底面積が広い鉢を選ぶとよいでしょう。

さらに、鉢の底には必ず穴が空いていることが望ましいです。これにより、余分な水分が排出され、根腐れを防ぐことができます。以下に、多肉植物に適した鉢の特徴をまとめた表を示します。

特徴

説明

素材

陶器やテラコッタ製など、通気性と排水性が高いもの

大きさ

根が浅く広がる多肉植物に適している底面積の広い鉢

底の穴

余分な水分を排出し、根腐れを防ぐ


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韓国から輸入したテラコッタ鉢


(2)植え替えのタイミングと手順

一般的に春秋型(春と秋に生育し、夏と冬は生育が緩慢になるタイプ)の多肉植物の植え替えのタイミングは、多肉植物の成長周期に合わせて春と秋が最適です。冬に活動を休止し、春から活発に成長を始めるため、この時期に土の入れ替えをすると良い環境で新たな成長を始められます。

【手順】

  1. 鉢から多肉植物を取り出す: まずは、土をほぐしながら鉢から取り出します。

  2. 古い土を取り除く:根から古い土を取り除きます。土と一緒に古くなった根を取り除いても良いでしょう。

  3. 新しい土に植える: 準備した新しい土の上に植物を置き、根元を覆うように土を盛ります。根が空気に触れないようにしっかりと覆うことが重要です。

  4. 水やり: 植え替え後は、土が落ち着くまで水やりは控えめに。植物が新しい環境に適応するまで約一週間は待ちましょう。(植え替え後すぐに水やりをする育成法も多く紹介されています。)

これらの手順を踏むことで、多肉植物は新たな環境で健やかに育つでしょう。

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植え替え


(3)植え替え後のお手入れ

植え替え後のお手入れは、多肉植物の健康維持に欠かせません。まず、植え替え直後は水やりを控え、新しい土に植物が慣れるまで1週間程度待ちましょう。この時期、多肉植物はストレスを感じやすく、水分が多すぎると根腐れの原因になります。

その後、土の表面が乾くごとに適量の水を供給します。多肉植物は乾燥に強いですが、一方で過湿には弱いため、適切な水遣りが必要です。

また、肥料は多肉植物の種類に合わせて適切な量、頻度で使用しましょう。ただし、植え替え直後と冬季は肥料の使用は控えめに。

全体的なお手入れのポイントを以下の表にまとめます。

項目

内容

水やり

土の表面が乾くごとに適量

肥料

種類によって緩効性肥料などを使う(冬季は控えめに)

明るい場所を好む

以上、正しいお手入れを行い、多肉植物が元気に成長するようサポートしましょう。

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6.まとめ:失敗しない多肉植物の土選びと作り方

多肉植物の土選びと作り方についての基本的なポイントをまとめます。

①多肉植物の土は、排水性と通気性が重要です。そのため、市販の多肉植物用土を選ぶのはもちろん、自分で作る場合は赤玉土や鹿沼土、軽石等の材料を上手に組み合わせましょう。

②鉢は、素焼きのものが最適です。余分な水分を吸収してくれるため、根腐れを防ぐことができます。

③植え替えは春が最適ですが、根が水を吸い上げなくなった場合や根が鉢からはみ出してきた場合などは、それに応じて行いましょう。

これらのポイントを押さえることで、初心者でも多肉植物を上手に育てることが可能となります。

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