【多肉植物の増やし方】初心者ガイド!失敗しないコツを伝授

【多肉植物の増やし方】初心者ガイド!失敗しないコツを伝授

初めて多肉植物を増やす人向けのガイドです。成功率を上げるための具体的な手順や、失敗を避けるための注意点を詳しく説明します。緑豊かなインテリアを手に入れるために、ぜひ参考にしてください。 

1. 多肉植物の増やし方入門

多肉植物は、その肉厚な葉や茎が特徴的で、その中にたくさんの水分を蓄えていることが特徴です。多肉植物は、その見た目の美しさだけでなく、環境に強く、丈夫な植物として知られています。また、種類も豊富で、それぞれが異なる形や色、花を咲かせることから、集める楽しみもあります。

多肉植物の増やし方は主に「葉挿し」「挿し木」「株分け」の3つがあります。いずれも基本的な流れは同じで、まずは健康な部分を採取し、土に挿すという手順です。しかし、それぞれの方法にはポイントが存在し、適切な手法を選ぶことで成功率を上げることが可能です。

それでは、これから各増やし方を詳しく解説していきましょう。


(1)多肉植物の特性と魅力

多肉植物は、その名の通り「肉厚な葉」を持つ植物のことを指します。その最大の特性は、乾燥に強いことにあります。肉厚な葉には水分を蓄える機能があり、乾燥した環境でも生育できるため、水やりの頻度を間違えやすい初心者でも手間少なく育てることが可能です。

また、多肉植物の魅力はその多種多様な形状と色彩にあります。細長い形状から丸みを帯びたものまで、各々が異なる形状を持ち、さらには青みがかったものから赤みを帯びたものまで、色彩も非常に豊かです。これらの特性が、人々に色々な鉢や容器を使った寄せ植えといった楽しみ方を提供し、多肉植物の人気を後押ししています。


(2)増やし方の基本的な流れ

多肉植物の増やし方は主に「葉挿し」「挿し木」「株分け」の3つがあります。それぞれの基本的な流れを下記の表で説明します。

方法

基本的な流れ

葉挿し

1. 健康な葉を選び、親株からもぎ取ります。2. 土に葉を浅く挿し、明るい日陰や反日影などの場所で管理します。

挿し木

1. 小枝を親株から切り取ります。2. 切り口を土に挿し、適度に水をやります。

株分け

1. 親株から小さな株を分けます。2. 分けた株を新たな鉢に植えます。

これらの基本的な流れを覚えて、多肉植物の増やし方に挑戦しましょう。具体的な方法やポイントについては、次の章で詳しく説明します。


2. 多肉植物の増やし方:葉挿し

まずは葉挿しの方法を学びましょう。多肉植物を増やす最も手軽な方法です。

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「多肉植物」葉挿しで増やす!失敗しないためのコツと手順

エケベリアの葉で葉挿し


(1)葉挿しの方法とポイント

多肉植物、主にエケベリアやグラプトぺタルムの増やし方法のひとつに「葉挿し」があります。これは文字通り、葉を挿して根を出し、新たな植物を生成する方法です。以下にその手順を示します。

  1. 健康な葉を選び、株元から優しく左右に揺らしながら引っ張るようにして取り外します。親株から葉の根元部分から全て取りはずすことができれば成功です。

  2. 取り外した葉の下部を浅く土に挿すのがポイントです。
    セダムなどの小さな葉の場合は、土の上にばら撒いて置くだけで良いです。

    ※以前は、取り外した葉を乾燥させてから土に植えるのが主流でしたが、今では多くの方が、取り外した葉をすぐに土に植えた方が発芽・発根を促進できると、取り外した葉をそのまま土に植えて育成されています。

  3. あとは、半日陰や明るい日陰におき、適度に水やりをして、新芽が出るのを待つだけです。


(2)葉挿しの育て方と注意点

種類によっても違いますが、葉挿しから1週間~1ヶ月後には小さな芽が出てきます。これが新たな多肉植物の命の始まりです。この段階では、以下のポイントに注意しましょう。

【表】

ステップ

注意点

1

直射日光は避け、明るい場所で育てる

2

乾燥に強い多肉植物でも、この時期の水分供給は重要

特に水分供給は、葉がしおれない程度に行い、水やり過多に注意します。また、これらの新株は元気に育つことから、成熟した株ほどの耐寒性はありません。冬場は室内で管理することを推奨します。

芽と根が生えた葉挿しの葉
数週間〜数ヶ月ほどで新しい芽と根が生えます


3. 多肉植物の増やし方:挿し木

多肉植物の増やし方として挿し木も一つの方法です。茎のないエケベリアなどの挿木は胴切りとも呼ばれています。

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【初心者必見】多肉植物の挿し木で失敗しないためのポイント

ハサミでカットして挿し木


(1)挿し木の方法とポイント

挿し木は多肉植物を増やす手法の一つで、主に茎の一部を切り取り、新たな植物を育てる方法です。巧みな手順により、あなたの多肉植物は繁殖します。

  1. 切り取る:まず、健康な茎を選び、鋭利な刃物を使って清潔に切り取ります。理想的な長さは5cmから10cm程度が適しています。

    胴切りの場合は少し難しいため、別の記事にて詳細を記します。

  2. 植える:乾燥した茎を適度に湿らせた多肉植物用の土に挿し込みます。深さは茎の3分の1程度が理想です。

    ※葉挿し同様、以前は乾燥させてから土に植えるのが主流でしたが、今では乾燥させずにそのまま土に植えて育成されています。

挿し木は季節を問わず行うことができますが、春から夏にかけての成長期がお勧めです。また、水やりは土が完全に乾いたら行うようにしましょう。湿度が高すぎると茎が腐る可能性があります。


(2)挿し木に適した種類とその理由

実は全ての多肉植物が挿し木で増やせるわけではありません。挿し木に適しているのは「クラッスラ」や「セダム」などの茎が太く、分岐している種類です。

【適した種類】

  1. クラッスラ

  2. セダム

理由は、これらの植物は切り口から短期間で新しい根を生やす性質を持っているからです。挿し木で増えると、根元から新たな茎や葉が伸び、元の形を保つことが可能なので、見栄えを維持しつつ増やすことができます。

また、切り取った親株からも新しい芽が出てくるので、1回の挿し木で複数の新しい苗を育てることができます。

カットして数週間。新しい苗が順調に成長中


4. 多肉植物の増やし方:株分け

株分けは、大きく成長した多肉植物を分けて増やす方法です。特に、株が大きくなりすぎて手入れが難しい時や、同じ鉢で競争してしまっている場合に効果的です。

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伸びたところを株分けして形を整える


(1)株分けの方法とポイント

多肉植物の増やし方の一つに「株分け」があります。特に大きく成長した多肉植物や、株が密集している場合に適しています。

株分けの方法は以下の通りです。

  1. 多肉植物を鉢から取り出します。このときに根を傷つけないよう、ソフトに扱ってください。

  2. 株を分ける部分を見つけ、そこを手で優しく引き離します。強く引っ張ると株や根が傷つくので注意が必要です。

  3. 分けた株を新しい鉢に植え付けます。密集によって形が歪んでいる苗も、新しく植えることで綺麗な形に成長します。

株分けのポイントは、分けるタイミングと水やりです。春から初夏、秋が最適な増やし時期ですが、1年中可能です。水やりは他の苗同様、しっかり乾燥させてから次の水をやります。


(2)株分けに適した種類とその理由

株分けに適した多肉植物の種類としては、「エケベリア」や「セダム」が一般的です。これらの種類は、元々株が大きくなる傾向にあり、株分けをすることで美しい形状を保つことができます。

株分けが推奨される理由は、主に2つあります。一つ目は、株が大きくなりすぎると見栄えが悪くなるだけでなく、栄養分の行き渡りが悪くなり健康を損なう可能性があるからです。二つ目は、株分けによって新たな個体を増やすことができ、さらに多肉植物の楽しみを広げることができます。

以下の表に、株分けに適した種類とその理由をまとめました。

種類

理由

エケベリア

株が大きくなりやすい。見栄えを整えるため。

セダム

株が大きくなりやすい。栄養分の行き渡りを良くするため。

以上のように、株分けは多肉植物の健康維持と増やし方の一環として重要な手法となります。


5. 多肉植物の増やしの注意点

多肉植物の増やし方の成功を左右する重要なポイントは、「増やす時期」「適した土の選び方」「水やりの方法」の3つです。

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【多肉植物の土選び】初心者でも失敗しない!育てやすい土の作り方とは?


(1)増やす時期と理由

多肉植物を増やす最適な時期は、春から初夏(3~5月頃)と秋(9~11月頃)がおすすめです。この時期は、新しい芽が出やすく、根付きやすいためです。

増やす方法によっては異なりますが、基本的には植物の生長が活発な春から初夏、秋に行うと成功率が高まります。温度や湿度が安定することで、植物自体のストレスが少なく、増やす作業に適しているからです。


(2)適した土の特性と選び方

多肉植物に適した土は、水はけが良く、通気性に富んだ土です。主に赤玉土や軽石、鹿沼土などの配合土がおすすめです。また、市販の多肉植物専用土も使用できます。

【選び方のポイント】

  1. 水はけの良さ: 多肉植物は根腐れを起こしやすいため、余分な水分が残らない土を選びましょう。

  2. 通気性: 土が固すぎず、空気を含むことができるものが理想的です。

  3. 養分: 初心者の方は多肉植物専用の土を選ぶと、養分管理がしやすくなります。

これらを踏まえた適切な土選びは、多肉植物が健康に育つための重要なステップです。愛する多肉植物に最適な環境を提供しましょう。


(3)水やりの注意点とその理由

多肉植物の水やりは、一見難しそうに思えますが、重要なポイントを押さえることで失敗は避けられます。

まず、一番のポイントは「土が完全に乾いてから水をやる」です。多肉植物は過湿状態を嫌います。続けて湿った状態が続くと根腐れの原因となります。

次に、「頻度は少なめに、でも一度にはたっぷりと」水をあげます。葉挿しなどの場合には大きな苗よりも回数は多めに水やりをします。それは、元の葉の水分と養分を使って新しい芽と根を出すため、水がたりなくなりがちだからです。それ以外の方法では他の苗同様、しっかり乾燥させてから水やりをすることが重要です。

これらの点を押さえることで、多肉植物は健康に育ち、増やすことができます。

挿し木や葉挿しでたくさん苗を増やすと寄せ植えの苗としても使えます


6. 多肉植物を楽しむアイデア

自分で増やした多肉植物を楽しむ方法として、「寄せ植え」や「テラリウム使用」があります。

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【初心者必見】多肉植物の寄せ植え入門ガイド:基本の「き」から始めよう!


(1)寄せ植えの作り方とその魅力

寄せ植えは多肉植物の魅力を最大限に引き出すスタイリング方法です。作り方は非常にシンプル。

まず、適した鉢やブリキ缶、木箱などを選びましょう。水はけの良いものがベストです。次に鉢や容器に土を入れ、その中に多肉植物を差し込む形で植えていきます。異なる種類や色の多肉植物を組み合わせることで、見た目にも楽しいアート作品のような寄せ植えが完成します。

寄せ植えの魅力は、一つの鉢で様々な多肉植物を楽しめることと、自分だけのオリジナルの組み合わせを作れることです。また、四季折々の変化も楽しむことができ、家の中や庭を彩るアクセントにもなります。


(2)テラリウム植物としての活用方法

テラリウムとは、ガラス瓶やケースの中に小さな世界を作り出す趣味で、多肉植物を使ったテラリウムはその美しいフォルムの鑑賞や、ミニチュアな空間作りの楽しみ方として人気です。

【テラリウム作成手順】

  1. まず、透明なガラス瓶やケースを用意します。

  2. 底に軽石や鉱石を敷き、水はけを良くします。

  3. 次に、専用のテラリウム用土を敷きます。

  4. 最後に、好みの多肉植物を植え付けて完成です。

テラリウム内では、水やりは極力控えめに。湿度を保つために、蓋を閉めて管理することがポイントです。また、光を好む多肉植物なので、明るい場所に置くことを忘れずに。このように、多肉植物をテラリウムで楽しむ方法は、新たな視点で多肉植物の魅力を発見できるおすすめの1つです。


7. まとめ

本記事では、多肉植物の増やし方とその魅力について学びました。

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「多肉植物の水やり」失敗しない方法とは?専門家が教える水やりのコツ


(1)失敗しないためのポイントまとめ

失敗しないためのポイントを以下の表にまとめます。

増やし方

ポイント

葉挿し

根元から葉を取り外すことが重要です。水やりは少し回数を多めにします。

挿し木

適した種類を選び、他の多肉植物同様、土が乾燥してから次の水をやりましょう。

株分け

新しい鉢に植え替えるときは、少し大きめの鉢を選ぶと良い成長を見せます。

また、すべての増やし方に共通して重要なのは、「増やす時期」、「土選び」、「水やり」の三つです。

  • 増やす時期:春から初夏、秋が最適です。夏、冬は成長が鈍化するため避けましょう。

  • 土選び:水はけの良い土を選び、根腐れを防ぎます。

  • 水やり:乾燥を好む多肉植物ではありますが、全く水をやらないと枯れてしまいます。土が完全に乾いてからたっぷりと水をやりましょう。

これらのポイントを押さえ、多肉植物の育て方を楽しみましょう。


(2)多肉植物の魅力再訪

多肉植物の魅力はその形状の多様性と、比較的簡単に増やせる点にあります。肉厚の葉や茎からは、力強さと生命力を感じられます。

また、多肉植物は太陽光をたっぷり浴びることで、美しい色づきを見せます。これは他の植物にはない魅力でしょう。多肉植物の色づきは、管理状態がよく、元気に育っている証拠です。

さらに、多肉植物は冬の間でも室内で楽しむことができます。(できる限り、屋外で育てることを推奨しますが、寒い地域では冬の間は室内で、暖かくなれば屋外に出して仕立て直します。)そのため、季節を選ばずに楽しめるという点も魅力です。

以下の表は、多肉植物の主な魅力をまとめたものです。

魅力

説明

形状の多様性

同じ多肉植物でも見た目が大きく異なる

容易な増殖

葉挿しや挿し木などで容易に増やせる

美しい色づき

太陽光を浴びると鮮やかに色づく

四季問わず楽しめる

冬の間も楽しめる

これらの魅力を理解し、育てる喜びを感じながら多肉植物と向き合うことで、その増殖はさらに楽しくなることでしょう。

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